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おやつの思い出(じっけんしつ編)

by oyatsutakiko


おやつの思い出。

小さい頃のおやつの思い出をつらつらと思い出してみると、本当に様々な懐かしいシーンが浮かんでくる。

近所の友達と表で遊んでる途中に誰かが、

「アイス食べたくない?」

などと言い始めると、

「いーねー!」「食べたーい!」

と盛り上がり、それぞれが一旦家に戻って小銭をもらって近くの酒屋さん(…酒屋さんなのにちょっとした生活雑貨は一通り置いてあったように思う)に走るのである。

ミルク味の棒アイスや、ホームランバーなどが多かったかな。

余談だが、あたりの棒が出たときのみんなの見せ合いっこや、
酒屋さんの横にある酒瓶がたくさん置いてあるところで「剣菱」などのコルクの栓を見るのも楽しかった。



その頃の母はいつも忙しそうに立ち働いていたが、ゼリエースやプリンの素、フルーチェなどはよく作ってくれたし、余裕のあるときは、白玉だんごや蒸しパン、小麦粉を牛乳でこねてのばしてベーコンを巻いてフライパンで焼く、おやきの薄べったいのを作ってくれたりした。

白玉だんごは、白玉粉を水でこねて、丸めて真ん中をちょとくぼませて、ぐらぐら煮立った鍋の中に入れるのをみてるのがとても楽しかった。ちょちょいのちょいでみたらしの甘じょっぱいたれを作れる母を「すげー!」と思ったものである。

ある春のこと、母と近所を歩いているとき、いきなりそこらに生えてた草を指差し、

「あらー、ヨモギが生えてきたね〜」

小さく生えてきたその先をちょこっと折り取り、匂いを嗅がせてくれた。

「どう?草餅の匂い、する?」

おおぉ〜〜〜!するする!草餅の匂いだ!

そこらへんの雑草と一緒に生えてた草がなんと草餅の材料だったなんて!鼻をフガフガさせながら新鮮な驚きでいっぱいになった。

家に戻ってから父にそのことを話すと、

「じゃあ、草餅、作ってみようじゃないか(^^)」

なぬーーーーーー✨✨✨



ヨモギは、トウが立つ前の方が良いとの母の言葉で、その日からあまりあいだを置かずに餅つきをしてくれた。といっても農家ではないので、臼や杵はない。なんと、すり鉢とすりこぎで作ったのだ。

ふかしたもち米をすり鉢とすりこぎでつき、茹でて刻んだヨモギを入れる。
父と母がつく方とすり鉢をおさえる方で、代わる代わる一所懸命だ。

ヨモギの香りとだんだん緑色になっていく餅、あともう少しかなワクワク、
というところですり鉢がパッカンと2つに割れた。


すり鉢が真っ二つになってしまったことが衝撃的すぎて、餅を食べた記憶が引き出せない。

ただ、すり鉢が割れても、こういう風にできるんだってことが分かったし、美味しく食べられるんだからいいんだよ。と明るい雰囲気に持ってってくれた父の言葉はよく覚えている。



そういえば、父と本屋でこんな本を見つけ、買ってもらって二人していそいそと持って帰ったことも(^^)


本の中の蒸しパンのさし絵や、骨を酢につけておくと柔らかくなる、なんて文をぼんやりと思い出すくらいに記憶があいまいになってしまったが、本の通りに鶏肉の手羽元の部分の骨をいつまでも酢につけておいてほったらかしにして母に迷惑がられたり、本の中に書いてあったことではないと思うが、ホットケーキミックスにドライイーストを入れて焼いたらどうなるかとか、新しく買ってもらったステンレスかアルミで出来たおままごとセットの鍋を、遊び道具におろす前にどうしてもそれでみそ汁を煮てみたいという願いを叶えてもらったりした。父を味方につけて、だいぶ実験させてもらったと思う。




「読むおやつ」なんて副題をつけてしまったので、おやつについて書いてみたくての文章です。

こんなことが記憶の奥底に眠っていて、現在の屋号がこんななっちゃった訳でもあります。


oyatsutakiko
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